オートマ車のエンジンの掛け方と注意点について、わかりやすく説明します。
エンジンを掛けるために、車のキーはどこまで回せばいい?
車のエンジンを掛けるにはキーを回すことから始まります。
そこでまずはオートマ車のキーの回し方の説明からしていきましょう。
車のキーの回し方とそれぞれの機能
車には機種によって、3段階回せるものと4段階回せるものがあります。
3段階の車
LOCKの状態でキーの抜き挿しをします。
「アクセサリーポジション」と言い、ここにキーを合わせるとエンジン関係を除いた電装品、カーナビやオーディオやシガーソケットなどが使えるようになります。
「ON」の状態では「ACC」の電装品を含め、エンジン関係の電装品(制御コンピューター、各種センサー、点火回路)に電源が入り、エアコンなどが使えるようになります。
「ON」の状態ではまだエンジンはかかりません。
スターターに電源が入り、エンジンがかかって運転が出来るようになります。
「START」まで回しても手を放すと、自動的にキーはONへ戻ります。
古い車に多い、4段階に回せるタイプの車
OFFはエンジンをはじめ全ての電装品の電源が切れていてキーの抜き差しが出来る位置。
どこにも電源は入らず、ステアリングロックが外れます。
3段階のものと同じように奥に一つずつ回していくと、これらの「ACC」「ON」「START」になります。
オートマ車のエンジンの掛け方と手順
オートマ車のエンジンを掛ける手順を説明します。
キーを使うタイプの車のエンジンの掛け方と手順
これで車にエンジンがかかります。
稀にパーキングブレーキの効きが甘いと、ゆっくり車が走り出してしまい危険な場合もあります。
パーキングブレーキの解除はブレーキペダルを踏みながら行うようにしてくださいね。
プッシュスタート式の車のエンジンの掛け方と手順
キーではなくプッシュボタンでエンジンを掛ける車の、エンジンの掛け方です。
プッシュスタートの車は、スマートエントリーと言う小型のリモコンを自動車の車内に所持していればエンジンを掛けることが出来ます。
プッシュスタートの場合、スマートエントリーと車のIDが合致しないとエンジンはかかりません。
オートマ車のエンジンを掛けるときの注意点3つ
オートマ車のエンジンを掛けるとき、注意するべきことが3つあります。
- ブレーキとアクセルの踏み間違えに注意
- クリープ現象に注意
- スマートキーやインテリジェントキーの電池切れに注意
一つずつ詳しく説明しますね。
ブレーキとアクセルの踏み間違えに注意
車の発進時のブレーキとアクセルの踏み間違えによる事故はとても多いです。
踏み間違えによる事故は、国内で年間約7,000 件にものぼり、それに伴う死傷者は毎年1万人を超えています。
財団法人 国際交通安全学会 IATSSの報告書の調べでは、平成17年~21年の全事故とペダル踏み違え事故の当事者の行動別構成率を比較した場合、ペダル踏み違え事故は発進時の割合が高くなっていることがわかっています。
発進時の割合は全事故では16.3% であるのに対し、ペダル踏み違え事故は1.9 倍の30.8% 。
発進時の事故の多くがペダルの踏み間違えであることから、発進する際にはしっかりとブレーキとアクセルの位置を確認しておきましょう。
クリープ現象に注意
クリーブ現象とは、シフトレバーがPかN以外にある時に、アクセルを踏まなくても車が前にゆっくり動くオートマ車特有の現象のことを言います。
エンジンをかけた直後やエアコンを使用している場合、車のエンジンの回転数は高くなっていますので、クリーブ現象が強まることがあります。
エンジンが掛かった後でも、勝手に車が動き出さないようにしっかりブレーキを踏んでおきましょう。
スマートキーの電池が切れた場合
スマートキーが電池切れになってしまうと、ドアロックの施錠や解錠ができなくなるほか、スタートシステムが作動せず、エンジンを掛けられなくなってしまいます。
電池の消耗を防ぐためにも、次のような磁気が発生する場所の1m以内にキーを保管するのはやめましょう。
- TV
- パソコン
- 携帯電話やスマホ、コードレス電話機、および充電器
- 電気スタンド
- 電子レンジなどの電磁調理器
ただプッシュボタン式の車では、リモコンキーをプッシュスタートボタンに接触させ、ブザーがなったらボタンを押してエンジンを掛けることが出来るものもあります。
スズキや日産の車はこのようにリモコンでボタンを押すとエンジンを掛けられますが、トヨタはボタンのところにリモコンを当てるだけで作動します。
電池がなくてもリモコンを近くに押し当てれば、リモコンを認識してエンジンを掛けることが出来ます。
ただいざというときに慌てないためにも、電池の消耗には気を付けましょう。
まとめ
今回はオートマ車のエンジンの掛け方と、注意点についてご紹介しました。
しっかり知識を身につけて、安全運転を心がけましょう。