車がある生活は好きなところに行けるため、自分の可能性を広げてくれるもの。
でも「長距離ドライブとなるとなかなか大変そう…」といった不安がある方も多いはず。
そこで、安心して長距離ドライブをするためのポイントを紹介します。
- 長距離運転前の点検ポイントとは?
- 長距離を運転する際の注意点
- 長距離ドライブを快適に過ごすための必需品
準備や備えをしっかり行い、長距離ドライブを楽しい時間にしましょう!
高速道路を走る前にチェックしておきたい7つの点検ポイント
高速道路では一般道と違って高速で走行しているため、トラブルが発生すると大変危険な状態となります。
やむを得ず停車しなければいけなくなった場合、後続車に追突される危険があります。
できれば路肩での停車は避けたいところ。
そこで、長距離を運転する時は走行前に車両の点検を行うことをおすすめします。
点検と聞くと難しいイメージを持つと思いますが、ちょっと見て確認できるものばかり。
愛車の健康状態をチェックするつもりで気軽に行ってみましょう。
1. ガソリンは入っているか
長距離運転ではたくさんのガソリンを消費します。
出発前に十分な量が入っているか、確認するようにしましょう。
高速道路を長距離運転する場合、大きなサービスエリアでしかガソリンスタンドが設置されていません。
何十キロもガソリンスタンドがない、ということも。
一部の高速道路では100キロ以上も設置されていないこともあります。
高速道路のガソリンスタンドの間隔は平均50キロメートルといわれています
その他に、サービスエリアのガソリンスタンドは一般道と比べて価格が高いです。
場所によっては10円以上高く設定されているところも。経済的にもよろしくないでしょう。
なるべく高速道路で給油しないためにも、出発前にガソリンは満タンにしておきましょう。
2. 冷却水は適正な量が入っているか
長時間運転をする際は、エンジンの冷却水が規定量入っているか確認しておきましょう。
冷却水はエンジンを冷却させるという大切な役割があります。
冷却水というだけあって、正常な状態であっても少なからず蒸発してしまうため、徐々に減ってきてしまいます。
長時間運転となると、絶えずエンジンが熱されることになり、さらに高速道路の走行となると普段よりもエンジンの回転数が高くなってしまうことも。
冷却水が少ない状態で走行を続ければ、最悪の場合オーバーヒートを起こす可能性も。
出発前には冷却水の量を確認するようにしましょう。
冷却水の点検方法は、ラジエーターのキャップにつながっているホースをたどり、リザーバータンクを見つけましょう。
リザーバータンクの側面に書かれている上下ラインの間に、液面があれば問題ありません。
3. ラジエーターキャップが閉まっているか
ラジエーターキャップは、冷却水が注入口から漏れないように密閉させるという重要な役割を担っています。
もしラジエーターキャップが緩んだまま走行すると、エンジンが温まり、ラジエーター内の圧力が上がってきた際に、キャップの緩んでいるところから冷却水が吹き出てしまいます。
一般道を走行しているときは移動距離も少なく、駐車後に気付くことが可能です。
しかし、長距離運転時は、そのまま気付かずに走行してしまい、最悪エンジンがオーバーヒートといったことも。
キャップがカチッと閉まっているか確認しましょう。
走行後など、エンジンが温まっているときは高温で火傷をしてしまう恐れがあるため、素手でキャップを触らないようにしましょう。
4. エンジンオイルの量は大丈夫?
エンジンの血液といわれるほど大切なエンジンオイル。
長距離運転、高速道路の運転では一般道よりもエンジンが過酷な環境におかれます。
エンジンオイルが少ないとエンジンを潤滑することができなくなるため、焼き付きを引き起こすこともあります。
そして、エンジンオイルの量は多くてもいいというわけでもありません。
エンジンオイルの量が多いと、オイルが回ってはいけないところに侵入してしまい、エンジンに負荷をかけてしまいます。
走行中に余分なオイルに燃焼室に回り白煙が上がってしまうなんてことも。
エンジンオイルの確認方法は、ボンネット内のオイルレベルゲージを引き抜き、一度オイルを拭き取ります。
もう一度オイルレベルゲージを刺し、再び引き出しマークの間にオイルが付着していれば大丈夫です。
5. ファンベルトの点検も行う
ファンベルトは、エンジンの回転から動力を取り、発電機など補助器を駆動させる役割があります。
このベルトが故障するとエンジンへの電気供給が止まり、走行中にエンジンが動かなくなることも。
ファンベルトのたるみ、亀裂はしっかり点検しておきましょう。
ファンベルトはエンジンの横についています。
エンジンがかかっていると常に回転しているため、点検する際は必ずエンジンを止めてから行いましょう。
6. タイヤの空気圧を確認
高速道路を長距離運転すると、当然タイヤへの負担が大きくなります。
空気圧が少ない状態で高速走行を続けると、スタンディングウェーブ現象が発生し、最悪の場合、走行中にタイヤがバーストしてしまうことも。
バーストが発生するとハンドルが取られ、大変危険な状態になります。
空気圧が高すぎてもゴツゴツとした乗り心地になってしまい、タイヤの本来の性能を発揮することができません。
タイヤの空気圧はガソリンスタンドのサービスで空気を測ったり、調整することができます。
出発前にタイヤの空気圧を適正にしておきましょう。
7. タイヤの溝も見ておく
タイヤの溝は地面をしっかり掴むための重要な部分です。
高速走行中に急ハンドルを切らないといけない場面に遭遇した時、ハンドルを切った方向へ曲がる必要があります。
さらに溝がない状態で雨天時に走行する際、水たまりの上を走行するとタイヤの排水ができずにハイドロプレーニング現象が発生してしまう場合も。
タイヤの溝の量は常に確認するようにしておきましょう。
タイヤの溝の点検は、側面にある三角マークの延長線上にあるスリップサインを目安にしましょう。
スリップサインが出てきたらタイヤの交換目安となります。
長距離の走行中は窓を開ける
長距離走行中では車内で飲食することもあるため、車内に匂いが充満しがちです。
適度に換気をするためにも、車内の窓は開けるようにしましょう。
他にも窓を開けるとこんなメリットがあります。
- 炎天下の日には車内の熱気を外に出してから冷房をつければ、効率よく冷却できる
- 眠気対策
ただし高速道路で窓を開けすぎると、車内のものが飛んだり騒音が大きくなるため、運転に支障が出る恐れがあります。
そのため、高速走行中は少しだけ開けるようにしましょう。
休憩は2時間おき、4時間おきにとる
長距離運転をすると絶えず緊張感が続くため、自分では大丈夫と思っていても想像以上に疲労しています。
こまめに休憩し、コンディションを調整することが必要です。
高速道路を長時間走行する際は、2時間走ったら10分以上の休憩を取りましょう。
トラックやバスの運転手などプロの運転手でも、2時間以上運転する場合は10分以上の休憩を取らないといけない決まりがあります。
一般道路では、4時間走ったら30分以上の休憩を取るようにしましょう。
職業運転士の場合、連続運転時間は4時間を超えない。
4時間を超える際は30分以上の休憩を取らなければならないと厚生労働省で定められています。
そうはいうものの、4時間続けての運転は相当きつい…。
こまめに休憩することをおすすめします。
長距離運転中は車間距離を保つ
長距離運転中は集中力が切れやすく、予期せぬ時に行動しづらい状態。
特に高速道路の場合は前車が渋滞や事故などで減速しただけでも、あっという間に車間距離が詰まってしまいます。
さらに落下物など、思わぬトラブルにも遭遇することも。
そのため、様々なシチュエーションに対応できるようにあらかじめ多めに車間距離を保っておく必要があります。
長距離ドライブの眠気対策、3つの方法
高速道路の長距離運転となると、どうしても避けられないのが、眠気が襲ってくるということ。
高速道路の走行は
- 単調であるために視線が一定になる
- 一定の振動が続く
という条件のため、脳が活性化しなくなり眠気が発生します。
眠くならないように脳を活性化させる、3つの対策を紹介します。
1. ガムを噛んだり煎餅などを食べる
長距離ドライブでは定番な対策ですが、確実に効果がある方法です。
ガムを噛むことによって、アゴを動かすと大脳全体の覚醒レベルに関係する「脳幹網様体」という部分に直接信号を送るため、意識をはっきりさせることができます。
しかし、ガムの場合は一定のペースで噛むと逆に眠気を誘ってしまうこともあるためご注意を。
煎餅など硬いものを噛むとペースが一定にならないため、眠気を誘わなくなります。
ガムや煎餅をあらかじめ購入し、ドライブ中は常備しておくことをおすすめします。
2. 話す・歌う
眠くなった時に無言でいると一気に睡魔が襲ってきます。
そのため、誰かが一緒に乗っている時には運転の妨げにならない範囲で会話をしてみましょう。
会話をすることで、脳が考えるという働きをおこない、さらに声に出すことにより自分の声を聞くため、眠気を抑えられます。
一人の場合は、アップテンポの音楽をかけて歌うことで眠気を飛ばすことができるでしょう。
歌うことで自然とリズムをとり、脳を活性化させられます。
3. 仮眠をする
最後の対策は、眠くなったら無理せずに仮眠をとるようにしましょう。
眠気が発生する原因の一つとして、単純に疲れからくる場合もあります。
その場合は、休む以外に有効な対処はありません。
急いでいる場合でも、15分程度の仮眠をとるだけで十分効果があります。
眠くなったら無理せず、一般道の場合はコンビニの駐車場。高速道路ではパーキングエリアに車を止めて仮眠を取ることをおすすめします。
ただし、仮眠時間が30分を超えると逆に深い眠りになるため、かえって逆効果になることも。
そのため、仮眠する際は目覚ましを忘れずにセットしましょう。
人間は寝始めて30分程度で深い眠りに入り、そのタイミングで目覚めると認知機能が大きく低下してしまいます。
長距離ドライブでの必需品
長距離走ることは長い時間車で過ごさなければならないということ。
どんなに大きい車でも長時間座りっぱなしだと、それだけで疲労してしまいますよね。
また、居心地が悪いとドライブの雰囲気も悪くなってしまうことも。
そこで長時間車に乗る上であると嬉しい必需品をご紹介します。
運転を楽にするためのクッション
長距離を運転することにより、体が同じ姿勢のままのため、実は体に負担がかかっています。
特に座った状態のまま同じ姿勢が続くと腰を痛めてしまうこともあるため、クッションを活用しましょう。
おすすめは背もたれに立てかける低反発のタイプのクッション。
その理由は、背中のラインに沿って全面で支えてくれるため、自分の体重をシートに分散させることができ、低反発のためどんな体にもフィットさせることができます。
クッションとしてだけではなく、仮眠を取る際に枕がわりにもなるため、車内に常備しておくと良いでしょう。
音楽やDVDなどの快適品
長距離運転を快適に過ごすために音楽やDVDを用意しておくことをおすすめします。
音楽はアップテンポの曲を用意しておけば眠気対策にも効果を発揮し、渋滞にはまりイライラした際も、自分が好きな曲を聴いてリラックスすることもできます。
また、大人数でドライブとなるとDVDなどの映像を用意すると、快適な長旅ができるでしょう。
さらに渋滞の時などの退屈した時にも重宝するでしょう。
運転者は夢中になりすぎて脇見運転にならないよう、くれぐれも気をつけてください。
タオルやビニール袋、クーラーボックス
長距離運転となるとどうしても車内でお菓子を食べたりジュースを飲んだりする場面が増えてしまいます。
そのため、誤って飲み物をこぼしてしまった時に、拭き取るためのタオルを常備しておきましょう。
ビニール袋はゴミ袋としても活用することができるほか、車酔いされた同乗者のために役立つこともあるため、必需品です。
それと車内に一つ常備しておきたいものが、クーラーボックス。
ドライブ中に飲むドリンクを冷やせて、道中のお土産を保管することもできます。
同乗者の分も入れることができるように、なるべく大きいものを用意しておくことをおすすめします。
無ければ大きめの発泡スチロールでも可能です。
まとめ
長距離ドライブも事前にしっかり準備を行えば、安全で楽しい時間になります。
車内に常備するものは人によってもさまざま。
自分の好きなものを用意し、快適な長距離ドライブを楽しんでください!