自動車のうっかりのトラブルで燃料が足りないことにより発生する「ガス欠」
特に高速道路でのガス欠による停車は大変危険なため、できれば避けたいもの。
でも、いざ高速道路でのガス欠が発生した時はどうしたらいいか。
今回は高速道路でガス欠になった時の対処法を紹介しますので、万が一発生した際の参考にどうぞ。
本当にガス欠か確認する
走行中にガス欠で停車してしまった時は、本当にガス欠かどうかの確認をしましょう。
なぜなら、ガス欠が原因の症状はエンジンの回転数が低くなったり、発進時にエンストを起こしたりと停止する前には兆候があり、徐々に停止していきます。
もし、いきなりエンジンが止まったり、電気系が止まったりした場合は、他の原因が考えられるため、ガソリンが少ない時の走行中は、エンジンの調子を気にしながら走行するようにしましょう。
路上でガス欠になった時の対処法
路上でガス欠になると他者への迷惑になるため、まずは自車のトラブルを他者に伝える必要があります。
そして、安全な所に車を避難させる必要があるため、以下の対応をおこないましょう。
ハザードランプを点滅させる
ガス欠で車が減速し始めたら、まず初めに後続車に減速することを伝えないといけません。
ガス欠で減速してもブレーキランプが点灯して減速することはありません。
後続車視点だと、なんの前触れなくいきなり減速してくることになり、最悪の場合気付かずに衝突してしまう危険があります。
少しでも車の異変を感じたらすぐにハザードランプを点滅させましょう。
車を安全なところに移動させる
ガソリンが無くなり、エンジンの回転数が落ちてきても少しの状態は走れるため、車が完全に停車してしまう前に素早く安全なところに車を誘導しましょう。
安全な場所がなくても極力路肩に寄せて停車するようにします。
もし車を移動させないといけない場合、前後の安全を確認し車のギアをニュートラル(N)にし、ドアを開け、付け根を押し移動させましょう。
もし2人以上いる場合は後ろから押してもらうようにしますが、必ず一人は運転席に回りハンドルとブレーキ操作ができるようにしましょう。
ガソリンスタンドが近くにあればガソリン携行缶で対応する
ガソリン携行缶が用意できる時は車内に用意しておくとよいでしょう。
なぜなら、ガソリンは指定の携行缶でないと持ち運びができないため、もしガス欠で停車した際に近くのガソリンスタンドまで買いに行くことになると、携行缶がないと売ってもらえません。
さらに携行缶への給油は、ガソリンスタンドの店員しか入れられません。
セルフ式のガソリンスタンドでは呼び出しボタンで店員を呼び給油してもらうようにしましょう。
お店によっては携行缶への給油はお断りしているところもあるため、事前に携行缶に少しガソリンを入れて持ち運ぶことをおすすめします。
携行缶にガソリンを入れたままの場合、中のガソリンが気化するため蓋がちゃんとしまっているか確認しましょう。
また、携行缶への給油は入れすぎには注意しましょう。中のガソリンが帰化した際に、内圧が上がり蓋を開ける時に吹き出してしまいます。
高速道路でガス欠になった時の対処法
高速道路でのガス欠の対応も基本的には一般道と変わりませんが、高速道路は大変危険なため、車の外に出て押すことはやめましょう。
さらに高速道路でガス欠になり停車してしまった時は道路交通法の違反(高速自動車国道等運転者遵守事項違反)となりますので、くれぐれも気をつけてください。
ちなみにこの場合は2点減点で、普通車であれば9000円の罰金が科せられます。
そのため、高速道路を走行する前には事前にガソリンの量をチェックし、行き先までのガソリンスタンドの位置も確認しておくようにしておきましょう。
高速道路のガソリンスタンドは?
高速道路のガソリンスタンドはSA(サービスエリア)に併設されており、ほとんどが24時間営業しています。
しかし、下道のガソリンスタンドよりも割高となっているため、たくさん入れると大きな出費になるため、できればあまり使いたくないところ。
気になるのであれば、目的地までの最低限の量を計算し、必要分のみ給油するとよいでしょう。
助けを呼ぶ場合
高速道路の路肩にある非常電話は等間隔で設置されているため、もし携帯電話が使えない山奥などで停車してしまった時に役立つでしょう。
使用する際は車の外に出ることになるため、ガードレールの外に出て自分の安全を確保してからおこないましょう。
JAFと任意保険のロードサービスを利用する
高速道路のみならず、車が停車した際にまず思いつくロードサービスがJAFですよね。
JAFはガス欠はもちろん、バッテリー上がり、レッカー、タイヤのパンク、キーの閉じ込みなどあらゆる車のトラブルに対応してくれます。
年会費を払って入会するため、入会金は少し割高ですが、会員であればガス欠時の対応は無料です。
ちなみに会員でない場合も対応してもらえますが、圧倒的に料金が高くなってしまいます。
もしJAFに入会していない場合は、車の任意保険のサービスで付属していないか調べてみましょう。
保険会社によりますが、大手の保険会社の場合、年間で1回まで無料(10リットルのガソリン代だけ負担する場合もあります)で救援というサービスがついている場合がほとんど。
自動車保険のロードサービス(落輪、鍵開け、バッテリー上がり、レッカーなど)は無料でおこなってくれることが多く、利用しても等級が下がることはありません。
緊急事態の場合も任意保険のサービスを利用するとよいでしょう。
【緊急事態】給油ランプがついてから走れる距離
走行中に給油ランプ(正式には燃料残量警告灯)が点灯するといつ動かなくなるのかわからないため、運転中はハラハラしてしまうでしょう。
そこで、給油ランプが点灯しても慌てることがないように給油ランプについての疑問にお答えします。
ただ、あくまで給油ランプはこれ以上走らないでという車からのメッセージであることを忘れないでください。
50キロは走る!
給油ランプが点灯してからの走行距離の目安は大体50kmといわれています。
その理由はガソリンスタンドがあるSA(サービスエリア)は、概ね50km間隔で設置されていることが多いため。
高速道路を走行中に給油ランプが点いても次のSAで止まればなんとか持つということです。
ただし、ガソリンが減ってくると加速Gや斜面によってタンク内のガソリンがかたより、供給がストップしてしまうこともあります。
また、地域によって設置間隔も違うため、給油ランプが点灯したら、すぐに最寄りのガソリンスタンドを探しましょう。
もし次のSAまで間に合いそうになければ一旦下道に降りることも検討しましょう。
車種によって残量が異なる
給油ランプは何キロになれば点灯させなければいけないという決まりがなく、車種によって走行距離も違ってくるため、取り扱い説明書を見て事前に調べておくことをおすすめします。
また、説明書には給油ランプが点灯する時の残量はわかりますが、そこからは実際にどのくらい持つのかはわかりません。
車種の燃費によっても違うため、普段から車の実燃費を把握しておく必要があります。
さらに、運転者の運転方法によっても燃費に差が出るため、給油ランプが点灯したらなるべく急発進など、エンジンの回転を抑え燃費を抑えるように運転すると良いでしょう。
まとめ
高速道路でのガス欠は周りも巻き込んでしまうという大変危険なことだと認識した上で、もし起こった際は適切な対応を心がけ、事前の予防もしっかりとおこなうことを心がけましょう。