いつも何気なく運転してる人が多いと思いますが、道路の中央に引かれているセンターラインの種類や意味を気にしていますか?
センターラインと言っても種類があり、その種類によって意味も変わってきます。
もちろん、その種類や意味は自動車教習所で習っていると思います。
しかし、時間が経って、あまり気にしないで運転していたら忘れてしまうものです。
今回は復習の意味もこめて、道路のセンターラインの種類と意味について書いていこうと思います。
車線境界線とは
車線境界線とは、センターラインのこと。
車線境界線は、2種類あります。
色は白と黄色。
さらに細かく分類し、実線のものと破線のものに区別されます。
- 黄色の実線
- 白の実践
- 白の破線
基本のセンターライン
普段運転していて、よく見かけるセンターラインが三つあります。
その三つを紹介します。
黄色の実線は「センターラインからのはみ出し禁止」
黄色の実線ははみだし禁止という意味があります。
「はみだし禁止ってことは追い越しも禁止ってこと?」と思われる人もいると思います。しかし厳密に言うと違います。
はみだし禁止と言うのは追い越しの為のはみだしを禁止するという意味です。
前方が工事中だったり、停止車両、事故車両がいる場合は、はみだして追い越すことができます。
工事中、停止車両、事故車両等がいて先に進めない時ははみだして追い越してもいいけど、それ以外の時ははみだしを禁止する!ということです。
はみ出し禁止を違反すると、捕まる
もし黄色の実線が引かれている道路をはみ出して走行したら、どうなるのでしょうか?
前の車が遅いから等の理由ではみだし、追い越し走行をしたら、見つかった瞬間捕まります。
白色の実線は「追い越しのための車線変更禁止」
白色の実線ははみだし禁止と、追い越しのための車線変更の禁止という意味があります。
白色の実線は、片側二車線の道路のセンターライン等で使われます。工事中だったり停止車両や事故車両がいても、センターラインを越えて追い越しをする必要がないからです。
白色の実線は簡単に言うと「白色の実線は絶対にはみ出て走行するな!」ということです。
たまに白色の実線ははみ出ても大丈夫と、逆の意味で覚えている人がおられるので要注意ですよ。
見つかった瞬間逮捕なので気をつけてください。
白色の破線は「センターラインをはみだしての追い越し可能」
白色の破線が一番よく見かけるセンターラインではないでしょうか。
「はみだしての追い越しが可能な車線」という意味。
そのままの意味で、はみだして追い越しをしてもいいよ!という破線です。
白色の実線と白色の破線には、道路の幅によって使い分けがされています。
- 破線…道幅が6メートル未満
- 実線…道幅が6メートル以上
となっています。
しかし、はみだしての追い越しが可能とは言っても、制限速度内でということですよ。
早く帰りたいから100km/hで追い越すはNGです。
二台以上の追い越しも捕まります。追い越すなら一台を追い越してください。
これは何より危ないです。絶対にやめてください。
変わったセンターライン
上記のセンターラインはよく見かけるセンターラインだと思いますが、他にもセンターラインの種類はあります。
中にはあまり見かけないセンターラインもありますので、紹介します。
中央線 ゼブラゾーン
ゼブラゾーンは、正式には「導流帯」と言います。
右折レーンの前に、よく描かれています。
ゼブラゾーンの意味は「車両の安全かつ円滑な走行を誘導するために設けられた場所であること」です。
道路交通法では、導流帯を走行することは禁止されていません。
ゼブラゾーンを走行しても捕まることはありませんが、車両が通行するための道路ではないため、場合によっては取り締まりの対象になることもありえます。
白線二重線
白線二重線は車線が複数ある中で、特に注意が必要な対向車線の境を示す車線です。
より強調しなければいけないので白線が二重になっています。
車線が複数ある場合にセンターラインにポール等がなく、センターラインが分かりにくい場合に二重線になっていることが多いです。
センターラインが分かりにくいということは、対向車と衝突する危険が非常に高くなります。
白線を二重線にしてセンターラインを強調することで、衝突する危険を減らしています。
黄色実線で白色の破線を囲う
黄色実線で白色の破線を囲っているのは「はみだし禁止」の意味です。
「ん?」と疑問に思う人もいると思いますが、この場合は白色の破線はあくまで対向車線との境を示すものなので、優先すべきは黄色の実線となります。
黄色の実線の意味ははみだし走行の禁止です。
真ん中にある白色の線が「中央付近の走行は注意しましょう。」という強調をしています。
白色の線を黄色の線が二本囲うことで、より強調しているのです。
つまり「対向車線に気をつけましょう」ということになります。
対向車線との衝突する危険がある場合に引かれていることが多いです。
黄色実線+白色破線の組み合わせ
黄色実線+白色破線の組み合わせも分かりにくいですよね。
この場合は二本ある線のうち、走行している側の線のルールに従う必要があります。
片側の車線が白色破線、もう一方の車線が黄色の実線の場合、黄色の実線側のみ「はみだし禁止」となります。
高速道路のインターチェンジの合流で使われることが多いですが、「白色破線側であれば、他の車線への車線変更をしてもいいですよ」ということになります。
あくまで白色破線側の場合のみなので、黄色の実線から車線変更するのはNGです。
中央分離帯
中央分離帯とは、中央に設置されたガードレールや植物等のことをいいます。
中央分離帯を設けることで、正面衝突防止や右折車排除による渋滞の緩和効果があります。
中央分離帯は高速道路だけでなくて一般道でも見かけますよね。
中央分離帯があることによって対向車線にはみでることもなく、非常に安全に走ることができます。
動く中央線
参考:リバーシブルレーン
動く中央線というのも存在します。
正式名称は「リバーシブルレーン」と言います。
時間帯によって動きますが、これは渋滞緩和の目的で引いてあります。
しかしあまり見られておらず、事故がおきている実例もあります。
センターラインの中で最も注意しなければいけない線です。
夜間は分かりやすくするために、道路上にライトが埋め込まれていてセンターラインがどこなのか教えてくれます。
動く中央線は、非常に注意して走ってください。
ドットライン
参考:神奈川県ホームページ
ドットラインとは車線の内側に太い点線を引くことで、車道が狭く見えて速度を遅くさせるためのものです。
ドットラインは、車の速度が速い為に交通事故が起こる交差点によくあります。
道が狭く見えれば、自然と速度が遅くなるので事故防止に繋がります。
法定速度を守るのは当たり前ですが、みんながそういうわけではありません。
最悪の場合、自分が法定速度を守っていても相手がスピードオーバーで事故を起こされることもあります。
ドットラインを引くことによって、速度を下げさせて事故を防止する役割です。
センターラインの長さ
センターラインの長さはどれくらいなのか、気になる方も多いでしょう。
一般道と高速道路で、センターラインの長さは異なります。
一般道路のセンターラインの長さ
一般道路のセンターラインの白線の幅は、20cmと決められています。
長さは白い実線部分が5m、線と線の間の部分が5mで、合計10mです。
高速道路のセンターラインの長さ
高速道路のセンターラインの幅は、一般道と同じ20cmです。
長さは白い実線部分が8m、線と線の間の部分が12mで、合計20mです。
センターラインのない道路
道幅が狭く、センターラインが引いてない道路もあります。
センターラインのない道路の場合、気をつけなければいけないのが死角から出てくる車や人です。
車は一時停止することが多いですが、歩行者等はいきなり飛び出してくることがあります。
なので真ん中を走るというのも悪くは無いと思います。
しかし真ん中を走る場合に気をつけなければいけないのが、カーブなど先が見えない時です。
対向車線が来たら正面衝突をする可能性があるので、出来る限りスピードを落として走ることをオススメします。
信号のない横断歩道は一時停止をして、歩行者がいないことを確認してください。
たまたま人が来ないこともありますが、それは本当にたまたまです。
もし人が来た時に瞬時に止まったり、避けるのは非常に難しいです。
スピードを出したい気持ちも分かりますが、事故を起こすぐらいなら出来る限りスピードを下げてください。
まとめ
センターラインは事故を防止するために引かれている重要なものです。
追い越しやはみだして走行する時にセンターラインを見ないと、捕まってしまうこともあります。
走行する時はセンターラインに注意して運転してください。