運転に慣れないうちは、できる限り車線を変えずに進みたいものです。
しかし車線を変えずに運転することはできません。
運転する以上、車線変更の注意点を理解して、手順をしっかり身につける必要があります。
スムーズな車線変更ができるように、上手な車線変更の手順を紹介します
車線変更は絶対必要
車線を変えずに運転はできません。
一般道を運転していれば、車線変更を迫られるのはしょっちゅうです。
こんな時は、右車線に車線変更しなくてはいけません。
- 左車線に停車中の車があり、進路が塞がれている
- 停車中の車はないが、バイクや自転車が低速で走っている
では、なるべく右車線を走り続ければいいのか。
以下のような道路の障害があれば、さらに車線変更しなければなりません。
- 右折の車が滞留している
- 知らない道で直進していると、左折専用、右折専用レーンに入ってしまった
これらの道路障害はよく起こります。
落ち着いて車線変更できるようにする必要があるのです。
車線変更が難しい理由
瞬時に判断と動作を行う必要がある
車線変更時は、以下の判断を同時に行います。
- 車線変更必要性の判断
- 今いる車線の前方車両が、ブレーキを掛けることはないか
- 移りたい車線の後続車両の確認
- 今いる車線の後続車両が、先に車線変更しようとしていないか
車線変更時の判断ができたら、車線変更の動作に移ります。
- ウインカーを操作
- ウインカー操作から3秒間数えて、ハンドルの操作
- ゆっくり車を滑らせて車線を変更
車線変更時には、これらの判断から動作までをスムーズに行う必要があるのです。
他のドライバーの様子も見る必要がある
車線変更時には、他のドライバーの様子も判断に関わってきます。
移りたい車線があってウインカーを出していても、まったくスピードを緩めず進んでくる車もいます。
そうされると、入っていいものか、入るべきものか迷います。
周囲に気を遣う人ほど、かえって結果的に判断が遅れかねず危険が増してしまうのです。
車線変更の判断の仕方
車線変更の必要性がある場合、どこかで移らなければなりません。
移りたい車線に後続車両がいると、入るか引くか、決断に悩むでしょう。
車線変更の苦手な人は、この際の後続車との間隔が計れないのです。
判断の際には、簡単な指標がありますので覚えておきましょう。
変更先車線に後続車がいるときの入り方
移動したい車線に後続車がいる場合、以下の流れで車線変更の意思表示をしましょう。
- 後方の車を、バックミラーとドアミラーとで確認
- 車間距離があることを確認する
- バックミラーに後続車の車体のすべてが収まっていればチャンス
- ウインカーを出して意思表示
- 車を若干、移りたい方向の車線に寄せる
- 後続車がスピードを落とすのを確認したら入る
- ゆっくりと車をスライドさせるように入れる
車間距離が空いている状況なら後続車も困りません。
ですから、普通は入れてくれます。
いけないのは、急いで車線を変えること。
決断できないからと、安全性を確認せずに車線変更するのは無謀です。
いきなり車線を切り替えたり、割り込むように進入したりすれば、当然トラブルになるので気を付けましょう。
後続車が飛ばしている時はどうするべきか
車線変更の際、変更先の後続車がスピードを出している場合、無理に入るべきではありません。
車線変更は、両車線の車が一定のスピードで走っているときに行います。
スピードを出している車の前に入るのは危険です。
車線変更のために、必要以上にアクセルを踏み込んではいけません。
変更先の車線にスムーズに入るスペースを見つけて、車線を変更してください。
変更先車線の後続車が飛ばしている場合は、飛ばしている車の後ろを狙いましょう。
飛ばしている車の、後ろのスペースに入ればいいのです。
ウインカーを出してから、後続車をやり過ごして車線変更すれば危険はありません。
車線変更時の目視の重要性
後方はバックミラー、ななめ後ろはドアミラーで確認します。
それに加えて、自分の目で直接確認する目視は、なぜ必要なのでしょう。
バックミラーとドアミラーだけでは、どうしても確認できない領域、いわゆる死角があります。
四輪車であればミラーが拾い位置を確認できますが、二輪車は幅が狭く、この死角に完全に隠れてしまいます。
死角を目視で確認せず、車線変更したとします。
二輪のライダーからすると、ななめ前方の車がいきなり前方に割り込んでくるのです。
ライダーにとっては、これほど怖いことはありません。
目視は、真横を確認すれば十分。
これで、死角に入っている二輪車を直接確認できます。
特に右車線から左車線に変更する際には、二輪車にくれぐれも気を付けましょう。
バイクや自転車が、車をすり抜けてくるからです。
すりぬけてくる二輪車も死角に入りますが、これらも正確に目視をすることで衝突を防げます。
オレンジラインと白線。道路法規のおさらい
車両通行帯がオレンジラインの場合、車線変更は禁止です。
さらに白い実線というのも見かけます。
白い実線と白い破線の意味は同じです。
オレンジ線と、通常の白い破線とが二本並んでいる通行帯は、自分のいる車線の側の色を識別します。
白い破線の引かれた側からの車線変更はOKですが、逆はオレンジラインをまたぐことになりNGです。
実線の白い線は、交差点の近くに注意喚起のために引かれていることが多いです。
交差点近く(30m)において、追い越しのための車線変更は禁じられていますが、追い越し以外での車線変更は許されています。
ハザードランプの点滅は必要?
車線変更の際、後続車に入れてもらった際、ハザードランプを点灯させる人がいます。
教習所では教わりません。
トラック運転者から広まったこのマナー、したほうがいいのでしょうか?
礼をきちんと表さないと、後ろのドライバーを不快にさせるかもしれない。
結果的に、運転に支障が生じるのではないか。
心配する人もいるでしょう。
ですが、ハザードランプ点滅は義務ではありません。
本来の使い方とも違います。
車線変更をしなければならないプレッシャーを抱えているときは、そこまで考えていられません。
ハザードランプの操作まで心配しているようでは、安全運転のためには本末転倒です。
謝意を表したいなら、手を挙げるほうがいいでしょう。
まとめ
車線変更は決して怖くありません。
ただ、コツを知らないだけなのです。
車線変更に自信がないときはイメージトレーニングから始めて、徐々に慣れていきましょう。
明日から自信をもって車線変更をしてください。